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株式会社 HAPPY BAMBOO
らーめん 福たけ
代表取締役 福田様
株式会社 浅草開化楼
カリスマ製麺師にしてフリーのプロレスラー
不死鳥  カラス様

カラスさんの小麦粉、傾奇者の独特のもちもちした食感を、餃子の皮にもいかせたら面白いものができるんじゃないかという発想から、思った以上に良いものが出来上がった。

Q1HAPPY BAMBOO様の事業について教えてください。

当店はスープも麺も、それぞれのメニューに合わせて全て一から作りこんでいるのが大きな特徴だと思います。

<福田さん>

2002年に1店舗目をオープンさせて、現在6店舗のらーめん店を経営しています。 当店はスープも麺も、それぞれのメニューに合わせて全て一から作りこんでいるのが大きな特徴だと思います。

例えばスープであれば、通常は一つのベースから数種類のスープを派生させていくような作り方をしますが、うちはそれぞれを全く別に炊いて、麺もスープに合わせたものをそれぞれ使い分けます。

メニューごとに最も美味しい味や組み合わせを追及していくことができますが、非常に手間がかかることもあり、他店ではなかなかやっていないと思います。

Q2浅草開化楼のカラスさんとは?

オリジナル餃子にカラスさんが開発した小麦粉を使っています。

<福田さん>

カラスさんとは個人的な友人でもありますが、製麺師としてのカラスさんとうちのお店でコラボメニューを作ったり、お互いに切磋琢磨するような関係です。

実はうちが商和さんに作ってもらっている、オリジナル餃子、「傾奇者餃子(かぶきものぎょうざ)」という名前なんですが、これにはカラスさんが開発した「傾奇者(かぶきもの)」という小麦粉を使っています。

Q3小麦粉にブランド名がつくというのは極めて異例ですよね?

日清製粉さんから、正式に「傾奇者」というブランド名をつけて売り出すことになったんです。

<カラスさん>

その通りです。この小麦粉はもともと、つけ麺で有名な「六厘舎」さん用に僕が開発したものなんですが、それをもっといろんなお店で使ってもらいたいということで、日清製粉さんから、正式に「傾奇者」というブランド名をつけて売り出すことになったんです。

モチモチとした食感を表現できるのが特徴で、今ではいろんな製麺所さんやラーメン店さんで使われていると聞いています。

Q4どういった経緯でオリジナル餃子にカラスさんの傾奇者を使おうと?

商和さんと10年以上のお付き合いになります。餃子もうちのオリジナル品を開発してもらおうということになったんです。

<福田さん>

それには先に商和さんとのお付き合いをお話ししないといけないですね。

商和さんとはうちが1店舗目の時からですから、もう10年以上のお付き合いになります。 その頃の商和さんは餃子以外にもラーメンのタレなども扱われていて、うちも最初はそういったものを卸してもらっていました。そしたら餃子もやられているということを聞いて、じゃあそれも使ってみようと。

そうしているうち、だんだんお店のオリジナリティーを出していきたいという気持ちが強くなっていく中で、餃子もうちのオリジナル品を開発してもらおうということになったんです。

Q5そこでカラスさんの傾奇者を使うことになったのですか?

餃子の皮にもいかせたら面白いものができるんじゃないかという発想です。

<福田さん>

いえ、最初は中身のあんこだけをオリジナルで開発した餃子でした。 ただ同じようなタイミングで、カラスさんの小麦粉、傾奇者を麺の方で使うようになったんです。

そこでこの独特のもちもちした麺の食感を、餃子の皮にもいかせたら面白いものができるんじゃないかという発想で、カラスさんと商和さんにご相談したんです。そしたら思った以上に良いものが出来上がった。

もちろん、最初から上手くいったわけではなくて、かなりの回数、試作を繰り返してもらったんですが(笑)

Q6傾奇者餃子はどんな特徴がありますか?

正直かなり贅沢な小麦粉です。もちもち感も強いし味も色も特徴がある。

<カラスさん>

少し専門的になりますが、小麦粉は基本的に含まれるタンパクの量によって強力粉、準強力粉、中力粉などに分けられます。麺の商品開発において、僕の場合は味作り、食感作りのために、その中から数種類を選んできて組み合わせる。そういったやり方します。 そのブレンドが開発のキモなのですが、たまたまというべきか、いわゆる通常の餃子の皮に使う小麦粉のタンパクの量と、この傾奇者のタンパクの量が近い数値だった。 そういうこともあって、餃子の皮に使ってみるというのを聞いて、僕も可能性を感じたんです。

ただ、傾奇者は餃子の皮に使うには、正直かなり贅沢な小麦粉です。もちもち感も強いし味も色も特徴がある。ラーメン店で餃子というと普通は焼き餃子が多いですが、この傾奇者餃子に関しては、モチモチ感がよりいきる、ゆで餃子のような形で出すのもありだと思います。 らーめん店にしても、例えば他業態でいえば居酒屋にしても、餃子用の焼き台がないところはいっぱいあると思うのですが、そういうところにこそ、ゆで餃子として使ってもらえたらと考えています。もちろん、焼いても最高に旨いですよ。(笑)

Q7餃子を自社で作るのではなく、業務用を仕入れることに抵抗はなかったですか?

その道でずっとやってきているプロと協力した方がいい。

<福田さん>

全くありませんでした。 餃子はプロに任せてラーメンに注力していこうという気持ちが強かったですし。それにこれはカラスさんとの関係があるからとも言えますが、麺に関しても同じようにその道でずっとやってきているプロと協力した方がいい。

自家製麺を売りにしているお店も多いですが、僕はそう思っています。 もちろん、その日使う分の餃子をお店で生で包んで使い切る、それが美味しいのは分かるんですが、いろんな面でやはり限界があって、そこにこだわると逆に品質にムラが生じたりしてしまう。 そんな中ですでに信頼関係があった商和さんに餃子をお願いすることにしたんです。

Q8福たけさん、カラスさん、商和の3者で作り上げた傾奇者餃子の今後について

傾奇者餃子という名前が小麦粉の傾奇者ブランドと一緒にどんどん広がっていってくれると嬉しいですね。

<福田さん>

開発段階で美味しい物でも、お店での最終調理をきちんとしてもらえないと、お客さんには美味しく食べてもらません。

傾奇者餃子は皮のもちもち感をいかすために、通常の餃子を焼く時よりも多く水を使う。ゆでる感覚に近いかもしれません。このポイントを守れば皮がふっくらしてとてもおいしい。

価格を安くして、グレードの高くない業務用餃子を使っているラーメン店、居酒屋などもあると思うのですが、そういうところにこそ、このこだわりの傾奇者餃子を使って売りにしてほしいですね。

<カラスさん>

傾奇者は小麦粉の中でもかなりグレードの高いものです。普通はこの粉で餃子の皮を作ろうという発想は出てきません。 そういう意味で、傾奇者を使って餃子を作りましょうと言ってくれた福たけさんには心意気を感じていますし、それを形にしてくれた商和さんに対しても、小麦粉の可能性を広げてくれたという意味で、とてもいい仕事をして下さったと思っています。

もちろん商品に関しても、僕から見ても自信をもって使ってもらえるものが出来たと思っています。 せっかくここまでいい物ができたので、傾奇者餃子という名前が小麦粉の傾奇者ブランドと一緒にどんどん広がっていってくれると嬉しいですね。

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    http://www.boncre.co.jp/